大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和35(オ)1182 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士立入庄司の上告理由第一点について。

最終口頭弁論期日において決定された判決言渡期日の告知は、該期日に欠席した

当事者の一方に対しても、その効力を生ずるものであることは当裁判所の判例とす

るところであり、今これを変更する要を見ないし、また、記録によつて知られる本

件訴訟の経過に徴すれば、原判決はいまだ裁判をなすに熟していない段階において

なされたものと認めることはできない。それ故、原判決には所論違法のかどありと

言い難く、右に反する所論は独自の所見に属しいずれも採るを得ない。

同第二点について。

しかし、原判決の引用にかかる第一審判決が、その挙示の証拠によつて認定した

判示事実関係の下では、上告人が被上告人らに本件店舗を引渡して使用收益させて

いる事実は認めることができないとの趣旨の事実認定は、右挙示の証拠関係に照し

首肯できなくはない。そして所論甲第四号証の文面からしては必ずしも右に反する

認定をしなければならないわけのものではなく(むしろ甲第四号証(四)の記載に

よれば、訴外Dが工事完成後の本件建物について別段の行為をなさない限り、その

所有権使用権等は右Dに留保されているものの如くである。)、また、原審として

この場合甲第四号証の契約が委任契約という典型契約に該当するか否かを審査しな

ければならない筋合があるわけのものでもない。所論は右に抵触する事実を主張し

つつ、原判決に所論の違法あるかの如く前示事実認定を非難するか、あるいは、右

認定事実の範囲外で独自の見地よりする所見を以て原判決を攻撃するものでしかな

く、すべて採るを得ない。

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よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 高 木 常 七

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